2016/06/30
多くの方々から問い合わせのある私の著書「日産(大森→ニスモ)ワークスメカニックから見た20年史」の進行状況をお伝えします。

本日、最終校正の原稿が手元に届きました。原稿としては最終のチェックになります。本が完成してから「アッ、あそこが違っていた」と気が付いたとしても後の祭りで修正は効きません。

以前に書いた本でも、時代の変化によって相応しくない内容を見つけることもございます。本が売れていれば再販時に改定ができますが、なかなか思うようにはなりません。

原稿の最終校正が終了すると、写真やイラストを組み込んだ完成品紙面と同じ版が完成します。写真が間違っていないかなど、最後のチェックが終了するのが7月中旬頃の予定です。

7月中旬頃になると初めて発行部数、価格などの詳細が明らかになってくるでしょう。一応、私の方から250冊の注文を入れてありますので、必要な方は注文時に、その旨、お伝えください。完成予定は8月中旬頃の予定となっています。

多くの方が前回の「藤澤の部屋」にてご紹介したMVS・PTブロックを試着され、購入されました。

最近はレポートをホームページに掲載しておりませんが、手紙やはがき、ネット注文時に頂くことが多くあります。弊社製品に対する深い愛情を感じさせて頂くことが多く、大変嬉しく興味深く読ませて頂いています。

今回は皆様にも大変参考になるレポートが届きましたので本人様の承諾を頂きましたのでご紹介致します。

前回頂いた一覧表、大変参考になりました。
MVSパワーシート2セット目は、ディーラーメカニックに1枚貸したら、「欲しい」と言われ購入するものです。彼にはスカイライン専属で整備をお願いしており、絆創膏のようにあちこち張っているのを見ていて、興味がわいたようです。
貼り付けノウハウは、私から教えるつもりです。いつかestremoユーザーになるかもしれません。
残り1セットは、ホイール(スポークリム側付け根)に貼ったら効果絶大だったので、リム部に追加施工します。交換直前のミシュランPT3が静で乗り心地もよくなりました。その後同じホイールにBSのRE-71Rを入れましたが、思ったより静かで乗りごごちも遜色なし。以前もRE-01Rに乗っていたので、乗り心地のよさはMVSのものだと思います。
MVSパワーシートの効くところを見つけました。ブレーキホースの付け根(カシメている部分)です。4mm幅位に切り1周させます。スカイラインの場合、1輪当たり4箇所ありましたが、1箇所施工を増やすごとに効果が増えました。
ジムニーの場合、2箇所目は効果がなく、戻してキャリパーを施工したらそちらが効きました。効いたところが弱いところのようですね。
・MVS使用方法は結構シビアですね。小指大程度でも場所によってはすごい効果があります(まるで車にツボがあるかのようです)私はマグネットシートにMVSを貼り付けたものを自作しているので、場所探しは簡単にできます。それから貼り付け相手が丸なら1周させると効果がてきめんに現れることがわかってきました。

以上がレポートです。

子供の頃に戻った気持ちで夢中で探すと「エッ!何でこんなに変わるの?」と驚くような変化や改善が体感できることでしょう。試着を繰り返して最適な場所を探すには「マグネットシートにパワーシート貼り付け」のアイデアは皆様方も真似ができて効果的な場所を探す強力なアイテムとなるでしょう。

ラジエターホースやエアコンの配管、ブレーキホースにしてもパイプやホースの中を冷却水やオイル等の液体が満たされています。そんな丸型形状の部分は、ご指摘のように周囲を1周グルリと巻き付ける装着方法が一番効果的に作用します。

MVS開発で、当然ながら、そのポイントを把握して製品開発時に製品に反映しております。必然の形状と言っても良いでしょう。フロアー部分に有効に効かせるためにフラットプレートは平面形状を採用しているのも必然の形状です。

あまり普段は書きませんが、優れた製品には(おいしい食べ物もそうですが)必ず何らかの隠された秘密のポイントがあるはずです。

「エストレモ、エンジンオイルとギヤオイルを使用していると、走るほどに調子良くなってくる。何で?」と疑問を含んで問い合わせしてきた方が居る。

「単純にX1の添加だけではないようだ?私の感覚ではエンジンオイルに何か秘密が隠されているように感じるのだが・・・?」

残念ながら、その秘密を語ることは出来ませんが、そう感じるのであれば、それは間違いのない事実だと思いますよ。と、私は答えた。

オデッセイ・ハイブリッドを購入された方が納車されて即座に遠方から来社された。「0W-20純正オイルは煩くてだめだね」とZEROシリーズZ53に交換、MVSも多数装着され「別物の車になった」と喜んで帰って行った。

同じようにスバルレボーグの新車購入のお客様も1000キロ未満のご来社で5W-30に交換「静かになった」と喜んで帰宅された。新車時のクーポンで安くエンジンオイルが交換できるから、ついついメンテナンスパックを利用してしまうが低粘度オイルの燃費が良い領域は始動着後の夏場5分間、冬季10分間であり、その後の走行中燃費にはあまり影響しない。

早くも6月が終わりを告げ、2016年の半分が終わる。イギリスのEU離脱は遠い遠い異国の出来事ではあるが経済を含め、グローバル社会ではどんな波が襲いかかってくるのだろうか、まだ判然としない。世界が変わろうが車好きは車に癒される。
 
 
2016/06/15
今回は雑多な話をしてみましょう。

MVS装着により自分が抱いていた不満点が解消すると「満足!満足!」と、そこで終了する方と「変わるから、おもしろい」と、次々と追及してゆく方と、二通りに分かれる。さて、あなたはどちら派でしょうか。

そんな「追求型派」の常連さんが、またまた新たなる発見をした。「コロンブスの卵」の逸話ではないけれど、分かってしまえば「そんな簡単なこと誰でも解りそう」と思えてくる。

この「誰でも解りそう」という簡単な所に大きな落とし穴が待ち構えていて、日頃は知らず知らずのうちに、見過ごしている。

例えば、昔の特許で主婦が考案して大きな収入を得た小物に、洗濯槽の上部にゴミ取り用のネットを取り付けるという品物が挙げられる。これなども解ってしまえば「何で今まで無かったの?」と思わされる。

前置きは、これくらいにして、MVSパワーシートをシフトレバーが設置されている、トンネルに開けられた穴の周囲に貼るだけで乗り心地に大きな改善が見られることが判明した。

同様に、燃料タンクのサービス用としてフロアーに穴が開けられ蓋をされている部分(サービスホール)も同様に大きな効果が得られることが判明した。

ボディ剛性で重要な役割を担っているボディ部分で特に重要な部位は、左右のステップと真ん中のトンネルにプラスしてフロアー全面である。勿論、Aピラー、Bピラー、Cピラーと天井も大事な場所となる。更に突き詰めれば、フロントのバルクヘッドとリアのシート背もたれの後方に当たるバルクヘッドも重要な構造材と言える。

現在のモノコック構造主流のボディの特徴は、この他にも特にリアフェンダーやフロント&リアガラスもボデイ剛性を分担しているし、ボンネット、左右ドア、フロントフェンダー、ラジエターコアサポートも、ボディ剛性の役割分担を担っている。ここがフレーム構造との大きな違いだ。

だから、ガラスの板厚を厚くしただけでもボディ剛性は高まる代わりに、車両重量は重くなり、加速や燃費に悪影響を与えてくるし、部品単価もアップしてしまう。長所としては遮音性やエアコン効率が高まるから、絶えず、長所対短所のバランスを見ながら新車開発時点で決定される。

ここまで読んできて「難しい」と感じた人も多いことでしょう。この難しいことが簡単に出来てしまうのがMVSの最大の特徴である。

シフトレバーにしても燃料タンクのサービスホール(燃料ポンプ点検穴)にしても必要不可欠である。しかしながら穴が開けられた途端に、その部分の強度は著しく低下してしまう。

必要不可欠のため、設計時にはサービス性を考慮すると、出来るだけ大きな開口部を設けたいと考えると思われる。その際に、その穴がどれだけボディ剛性を低下させてしまうのかまで、見落とされる恐れが出てくる。

車種によっては蓋の取り付けに際してしっかりと密閉されるシールを塗布してボルト留めされているものも見受けるが、どちらかと言えばボディ剛性に配慮したというよりも密閉性(ホコリや水分の侵入)を考慮したためと考えられる。

シフトレバー付近はコンソールボックスが取り付けられる車が多いため、簡単にはアクセスしにくい。車好き、メカ好きであればコンソールボックの脱着作業は、それほど難しい作業でもなく、楽しい脱着作業と言える。

コンソールBOXを取り外したら、MVSパワーシートのSタイプを6等分〜8等分に切って、開けられた穴の回りに貼ってみよう。勿論、Sサイズの8等分より、Lサイズの12等分を施工した方が、より効果的に効くことは間違いない。

自動車メーカーの燃費擬装問題は車好きの皆様におかれましても大きな興味を抱いたこととお察しします。「測定方法そのものが、ずいぶんと思っていた方法と異なるな」と感じた方も多かったことと思います。私もその内の1人です。

「惰性法」という方法は、屋外で無風な時に車速20km/hの走行抵抗を測定する場合、車速25km/hでニュートラルにする。そして10km/hに落ちるまでの時間を計り抵抗を算出する。3回以上往復して平均値を算出。バラつきが大きな場合は4回5回と回数を増やす。これを各速度で行って行く。

また「高速惰性法」というものもあり、この方法は時速150km/hに上げたら、そこから1秒ごとに落ちる速度を測定してゆく。1秒間で落ちる速度=走行抵抗という法則になる。この場合は空気抵抗も反映されるから正確さを増す。両者の測定方法の誤差は3%ほどらしい。

賢い皆様方には「ハハ〜ン}と閃いた方もいることでしょう。それはアタック愛用者でエンジンオイルを使用した方、ミッションにHAYATEまたはギヤオイル使用された方、MVS施工でドライブシャフトにパワーラップ施工した方、ホイールに施工された方、デフオイルに「紅または藍」を使用された方、これらの多くの皆様方から「エンジンブレーキが効かなくなった」「車がどんどん転がってゆく」「アクセルに触っているだけで車が進んでゆく」と報告が寄せられてきた。

もう何を言いたいかお解りのように、アタックの一連の技術を盛り込めば
走行抵抗は著しく低下=燃費向上
という図式が浮かび上がってくる。

つい最近も三菱アイミーブ電気自動車の常連さんが電費向上依頼で来社された。
自動車整備工場の社長に聞いたら「100kmくらいしか走行出来ない」という話だった。ネット検索で口コミを見てみたら90km〜130kmあたりが平均値かな。気温や走行条件、使い方で大きく変わってくる。

最初にPTブロックをモーターに3個施工(仮装着)した。結果は「走りが全然違う」と喜んで帰った。1週間後、また来社され「電費が伸びている。PTブロックを3個追加して欲しい」と言われ合計6個で帰えられた。

それから1週間後、笑顔で「片道75km(往復150km)走るようになった。もう3個追加してみて欲しい」と言った。「エッ!一応、試してみましょうか?」「いや、効果は確かなので本装着してもらって構わない」ということになり合計9個装着という結果で帰られた。

その結果の報告は1週間後「180km走るようになった」という回答が寄せられた。この車は、勿論、ドライブシャフトにMVSパワーラップは施工済である。

この方は、これで満足しないで、まだまだ進行中(更にステーション追加)である。女性では珍しい「追求型」の方のお話でした。

PTブロックは2個1SET。これには大きな理由がある。モーター、シリンダーヘッド、シリンダーブロック、ミッションケース、デファレンシャルケースなど、どのメカニズムを大きな体積を有する。このような大きな体積に対し、効果的に作用させるには、それに相応しい大きな作用力が要求される。

シリンダーブロックに装着された方は「気のせいかと思っていたが、オイル消費が少なくなり汚れ方も遅いような気がしていたが間違いなく変わった」とコメントが返ってきた。「不思議だが操縦性にも影響が出てきた」など、日にちが経過するに従って、他にも良い改善効果が波及してきたと言ってくる。

アイミーブの装着で3個装着したのも、2個よりは3個の方がよりよい効果が期待できると判断した。また良い結果を得られるまで落ちないように養生テープで厳重に留めてテスト走行を繰り返し効果的な装着場所を探し出しました。




2016/05/31
大勢の方から「自叙伝を楽しみにしているが、いつ頃出るのか?」という問い合わせを頂く。気に掛けていただき心より感謝申し上げます。

皆様方にやっと良き返事をお伝えできる運びとなりました。まだ発売時期は未定ですが、出版社様より「編集添削を進めている」という返事が届きました。そして、つい最近に修正原稿が届けられました。

本文のみで200ページの大作。そこに追加して写真とイラストが入るため少し分厚い単行本になる予定です。ご存じの方も多いかと思いますがページ数の増加、写真やイラストが入ると製作費はどんどん高くなります。それでは販売価格を高く設定すればよいのではと考える人もおりますが「少し高いな!」と感じてしまったら購入される人数が減ってしまう可能性が高いため、そう簡単には価格に反映出来ません。

出版不況と呼ばれる今日に於いては、余計に厳しい状況が続いていると言えます。

今まで日産大森分室(大森ワークス)に関する出版物は1冊も世に出ておりません。大森ワークスがニスモに変わり、ニスモは横浜に移転したため大森ワークスは事実上消滅してしまいました。たまたま私は大森ワークス正式発足からニスモに変わって無くなるまで在籍した数少ない一人です。

前の藤澤の部屋でご紹介したように「大森分室50周年記念」としてOB及び関連業者の方々の親睦会が開催されました。時を同じくして、富士スピードウェイも開場50周年を迎えたと、富士スピードウェイ株式会社・営業の方が、わざわざ会社まで来社され「記念出版物を直接、藤澤さんに手渡したい」とプレゼントしてくださいました。


私の大森ワークス&ニスモ在籍期間は約20年間、オーテックジャパン1年間で、その後退社してアタックレーシングを創設し、もうじき30周年を迎えます。年齢は書きません。私の考え方は人は年齢で判断するのではなく「精神年齢がどれだけ若いか」により、日頃の行動や生き方が決まってくると捉えているからです。

私の「精神年齢は今現在も20代」です(笑)絶えず興味を持った物があれば夢中で熱中します。「何かおもしろい物はないか」と子供のような好奇心でいつも探し回っています。この間までオーディオに夢中になっていたと思ったら、ゴルフに夢中になったり、次は彫刻に夢中になっていたり、メダカに夢中になってみたりと自分でもあきれるほど「気が多い」性分です。

メダカも5〜6年前に少し夢中になって新種を育てていました。MVS開発に夢中になって熱は冷めていましたが、ふとネットで見た新型メダカの進化に驚かされました。世の中、興味が無くて過ごしていると知らない裏側で凄いことが起きている。と痛切に感じました。

自動車も電気自動車が高速道路を走行中に、路面に埋め込まれた高電圧線から充電できるシステムがもうじき現実化するような情報を掴みました。スマホの非接触充電と基本は同じような技術と推定できます。これが構築出来たら限定された走行距離のネックが解決されると、アッという間にEVが普及し世の中が、ネットで変わったような大変革が起きると予想されます。

このように色々なことをおもしろがって研究していると、ある時、どこかで繋がって新しい発見に結びつくことがあります。そんな好奇心がないと新製品は産まれません。

今回の大森ワークス(自叙伝)ではイラストも何枚か書きました。ページ数の関係で何枚入れることが出来るかゲラが完成して手元に来ないと解りません。

しかし、ここまで来ると最終工程の一歩手前です。全部に目を通して最小限度の赤ペンを入れて返却。更に写真イラストを入れた製本前の原稿が完成してから最終チェックを終了して、やっと最後の製本行程に進む。

前にも書いたように私の執筆した単行本としては5冊目となります。
1冊目・高橋書店=クルマのメンテナンス
2冊目・グランプリ出版=バルブタイミング
3冊目・グランプリ出版=実践 工具活用法
4冊目・グランプリ出版=新しいメンテ&ファインチューニング
5冊目・グランプリ出版=日産(大森→ニスモ)ワークスメカニック20年史(予定)

弊社にて200冊を初回に購入予定です。販売価格は単行本の場合は、ほとんど値引きが出来ませんが、製品購入の際にご注文頂けましたら大変嬉しいです。アタックレーシングの製品の成り立ちが、よく理解して頂けるものと思っています。

今まで解り易いように自叙伝と言ってきましたが、本屋さんなどで広く一般の方に販売するためには本の題名も非常に重要な要素となってきます。単行本は国立図書館に永久的に保存される訳ですから、相応しい題名として「日産(大森→ニスモ)ワークスメカニック20年史」となる予定です。

価格はまだ未定ですが2000円前後と思えば大きくは違わないと思われます。もし興味を抱き購入希望の方がございましたら予約受付を近い内に開始したい。私に直接何らかの方法で言ってくだささるか注文や来社時に、ひと声掛けてくださるだけでOKです。

「人に歴史あり」全ての皆様に、今まで生きてきた歴史があります。1日1日は平凡に過ぎ去ってゆきますが、後で振り返って見た時、やっぱり「1日1日をどのように過ごしてきたのか」という中味で人生が変わって行くことに気が付くことでしょう。時が過ぎふりかって初めて解ることですが・・・

話は変わりますが、世の中の景気があまり良く無くて高価なオイルを使用すると、どうしても交換距離を引き延したくなるのは避けられない人情です。何回も書いてきたように、オイルを継続使用していくと、どこかで急激にオイル消費する現象が発生する。また、MVS装着により益々、オイル劣化が体感で解り難くなってきています。

調子が良いからオイルもOKとオイルレベルチェックをついつい行わない方(怠る)方が多い。ある時にオイルを見てみたらレベルゲージ先端に、やっと付着するということも多い。例えるならば「味噌汁を温めていたら、うっかりして煮つめてしまった」に似ています。

味噌汁の水分が蒸発して味は濃くなり最後には焦げた味となるでしょう。オイルの場合は汚れが凝縮しスラッジが増えて、周囲にこびりつくことに繋がります。

こんな場合は、弊社の一番下のグレードオイルに交換して、フラッシングを兼ね2〜3000kmと短い距離で早めに一度交換しましょう。すると短時間/短距離走行でも、驚くほど汚れた真っ黒なオイルが排出されます。つまり溜まった汚れを排出する目的で行う訳です。

オイルレベル点検や交換を怠ったひっぺ返しですから、ここは仕方ないと諦め早めのオイル交換によってメカニズムを労わりましょう。
良いことを行えば行っただけ期待を裏切る事なく答えてくれます。それがメカとの良好な関係を築く基本です。無論、オイルのチェックを怠るという事は折角の関係をスポイルする事になりかねません。チェックはお忘れなく。



珍しいMVSラジエター用アイテムの製品前入荷画像を公開しましょう。陽極酸化処理の特徴として、毎回、微妙に色が違うのが悩ましい所です。




2016/05/15
テレビを観ていて「難しいな〜」と、いつも感じることがある。

それは旅番組などで食事をした際に料理の味について感想を述べる「食レポ」場面である。単純に「おいしい」という表現は誰でも出来る。賃金を貰っている、その道のプロであるならば単純な「おいし〜い」という一般的な表現では許されまい。

石塚英彦氏は最高においしいと感じた際には「まいう〜」という表現と同時に、独特の顔の表情で表している。工夫を見せる人であれば隠し味に何を使用しているのかとか、食感であったりとか、出来るだけ観ている方に伝えようと努力している様子が伝わってくる。

番組を見ていて自分なら、どんな表現を用いて伝えようとするのだろうかと考えてみると、悩んで悩んで考えた末に出てくる言葉は「料理の味を相手に伝えるのは絶対に無理だ」という結論に行き着く。

一言で「おいしい」と表現しても、「まずくはない」と言うことだけは伝わってくる。しかし、その味が自分の好みの味かどうかまでは解らない。また、どれだけ優れた味なのかも解らない。

また、いつもコンビニの味に慣れ親しんだ人の「おいしい」という感覚と感想と、ミシュランガイド掲載店の有名な一流料理店を食べ比べしている方の「おいしい」という感覚には相当大きな差があることは容易に想像できる。

また、単純な「おにぎり」や「味噌汁」であっても時には最高の味を味わうこともある。また、日本に初めて旅行に訪れた人が、納豆やたくあん、お刺身を食べて「おいしい」と感じるかどうか解らない。産まれ育ってきた環境で自然の内に味に対する感覚が蓄積されているからである。

こんな話を紹介してきたのには、勿論深い意味がある。

鋭い方なら何を言いたいのか途中から脳裏に浮かんできたであろう。
そうです。料理の味の表現や評価と同様に、エンジンオイルを使用した際の感想や評価にもズバリ当てはまる話である。

安物オイルばかりを何十種類を試してみて「素晴らしい」と思うか、高級オイルの数々を比較して「素晴らしい」と感じるか、大きな差があることは確かであろう。しかし、その感じた部分を文章や言葉で表現したとして、どこまで本当の性能や味わいを第三者に伝えることが出来るかと問えば、料理の感想と同様に、その答えは「NO」と、即座に出てくる。

生きてきた中でestremoオイルを一度も味わっていなければ先ほどの「納豆」の話ではないけれど「おいしさ」が解らなくても何等おかしくない。その人の感覚だけは、今まで生きてきて体験してきた蓄積によるセンサーが重要となってくるからである。

また、どんなに想像力豊かな人であっても、料理にしてもエンジンオイルにしても実際に味わってみないと本当の所は解らない。

だから・・・、、以前から友達に「○○○は良いよ」と事あるごとに言われ続けていても使ってみるまで解らない。多くのお客様から言われることは「こんなに良かったら、もっと早く使っておけば良かった」という言葉を頂く。簡単に書けば「想像を超えた驚き」というキャッチコピーそのものの表現がふさわしい。

料理とエンジンオイルには大きな違いがある。料理であれば口に入れて舌の味覚センサーで感じたり歯で噛んだ時のシャキシャキ感など色々な味わい方があるが、時間的に考えれば、たった数分間という短い時間であり「喉元過ぎれば・・・」のたとえ話のように、お腹の中に納まってしまえば「おいしかったね」という余韻と満足感を味わうのみである。

エンジンオイルの場合は交換直後の第一印象で「オッ、これは・・・」と感じるだろうが、翌日も、翌々日もそのフィーリングを味わい、変化を感じ取ったりする。また、単純に走りだけの性能ではなく、エンジンの滑らかさや、メカノイズ、アイドリング安定度、加速、伸び、油温、燃費など、春夏秋冬、様々な場面で違いを感じ取ることになる。

一般的な使用では、平均的に1年間または1万kmの長時間にわたって様々な道路変化や使用方法の違いの中で感じ取って行くことになるため評価はより厳しくなることだろう。

どちらにしても世の中に溢れている数多い商品の中から弊社製品を選択してくださる愛用者の皆様にいつも感謝しています。長年の愛用者の方々で弊社に来社した際に、手土産として主にお菓子類を頂くことも多い。地方にお住いの方から地方の名物が送られてくることもある。

それを有り難く食べた感想は「弊社のオイルの違いを解って惚れ込んでくださる方に味音痴は居ない」ということを痛感している。数あるお菓子の中から「おいしい」お菓子を選んでプレゼントしてくださる。この場をお借りして重ねて感謝申し上げます。

「名物に上手いものなし」という諺もあるが、日本には長年に渡って生き抜いてきた商品も多い。時代が変わっても人の気持ちを惹きつけ買ってもらえなかったら生き残れない。生き抜いてきた品物には、先人たちのそれなりの工夫が盛り込まれている。

弊社も後、半年過ぎれば創立30周年を迎える。考えてみたらX1は発売当初から25年ほど経つが、価格は25年前のままである。途中から消費税5%が導入され、その税金分だけは価格に反映されているが8%になっても5%の価格のままだったので、実質的には3%分の値下げとなっている。これも愛用者の方々に愛されてきた恩に少しでも報いたいと思うからに他ならない。

今回は少し視点を変えたお話でした。






2016/04/30
いよいよゴールデンウィークが始まりました。大型連休は渋滞や事故が多く発生するので細心の注意をしてください。

最近になって気になることは
「運転が下手な方が増えた」
「予測不能の、とんでもない運転をする車が多くなった」
「交通法規を知らない(守らない)方が増えた」
個人的に、そんな感じがしていますが私だけでなく多くの方々が感じられているようです。

従って「自分(同乗者)を守るための運転が要求されてきます。そのためには1歩2歩3歩先を読み、いつでも対処できる余裕を持つことが重要となってくる。

MVSの真の良さとは単純に車の走りを良くすることだけでなく「懐の深い車に仕上げることが可能」という点ではないでしょうか。

懐の深い車とは・・・
先に述べた緊急事態に遭遇した際などに・・・
○クルマの反応時間が短くなりハンドル&ブレーキ操作に対して即座に応答してくれる。
○急ハンドル、急ブレーキはできる限り避けるべきですが、やむおえない場合、車の挙動が不安定に陥りにくい。
○安定感を感じ取ることができ、運転による疲労や緊張感が和らぐ。
○大きな突き上げを、いなすようになり車が乱される感覚が少なく感じる。
などをMVS施工体験車から感じていることと思われます。

真のチューニングとは何かと言えば
○最善の結果を求め、トライ&エラーを重ねることに尽きます。
日産で多くのレースに深く関わってきたノウハウを全てのエストレモ製品に注ぎ込んでいる関係から
「アタック製品は難しい」と思われる方も最初は多いかもしれません。また、一般市販製品と、まったく異なる使用方法が出来たり同じオイルなのに5段階(現在の販売は4段階のグレード)のグレード(性能)が設定されていたりと大きく異なります。

エンジンオイルひとつを取り上げてみても、粘度調整、グレードのミックス、同じ粘度の中で味付けが異なる仕様の設定など、奥が深いです。その目的は「購入された方に最高の結果を得て欲しい」の1点に尽きます。

ほとんどの方が「最初の使用で最善の結果を獲たい」と考えます。最善の結果を最初の使用で得たい気持ちは痛いほど解りますが、チューニングは先にも書いたように「最善を探し出す」ための調律と言えます。

「高価なオイルだから、そんな余裕はない」と思われる方も居ます。少し考えてください。一度交換したエンジンオイルは、どんなに高性能を誇ったとしても、どこかで交換時期が来ます。その間に、燃費、走りの状態(加速、応答性=ピックアップ、メカノイズ、滑らかさ、ブローバイの量、汚れ具合、オイル消費具合、振動=アイドリングの安定度、オイルのタレ具合)などを、しっかり確認し、できるだけ体で感じてください。

そこで感じたり、出てきた結果に対して、次回はどのようなオイル選択をするべきか色々と考えてください。自分で結論が出ない場合や、迷った際は、お気軽に電話相談を寄せてください。アドバイス致します。

少し難しい話をします。
1:5W-30の粘度を例に取ると、ZEROシリーズを選択するか、Sシリーズを選択するか、ここから始まる。理想は同じグレードで、どちらが自分の好みに合うかで決定します。
2:オイルの種類が決まったら、次に粘度調整のみで最善を探す方法。
3:粘度はそのままでグレード混合のみで最善を探す方法。
4:一度に粘度調整とグレード混合をミックスして最善を探す方法。
上記の3種類が考えられます。これを大変だと捉えるか、おもしろいと捉えるかで分かれてきます。

すでに混乱している方が居てもおかしくないので具体例を挙げて補足しましょう。

○低粘度0W-20純正オイルから初めて交換する場合、基本は5W-30を選択してください。
軽四輪、特にターボ車などはSシリーズが好評です。2回目の交換でZEROシリーズのZ53(5W-30)にするかGPX1(5W-30)にするか迷われるかと思いますが、ポイントは価格を見てください。

GPX1の1L価格は税込5145円
Z53-X1の価格は税込5850円ですからZEROシリーズの方が705円高くなります。estremo製品はできるだけ価格に忠実に性能を反映させております関係で、ZEROシリーズのZ53の方が性能が高いとなります。後は、この性能差を具体的に感じて頂いたり、実感できるかとなります。当然ながら車種の違いや、その人の感性で変わってきます。

軽四輪はオイル総量が約3リットルの車が多い。1回目でZEROシリーズ、2回目でSシリーズの5W-30を比較した結果、SシリーズのS53が決まったとしたら、3回目の選択は下記に示す方法がある。
1-1:粘度調整のみ=S53-FSを2リットル+S54-FSを1リットル混合=約5W-33粘度
1-2:S53FSを1リットル+S54-FSを2リットル=約5W-37
2-1:グレード混合のみ=S53-FSを2リットル+S53-極を1リットル=匠より少し下のグレード相当
2-2:S53-FSを1リットル+S53-極を2リットル=匠より少し上のグレード相当

更に難しくなるが・・・
3-1:粘度とグレード両方を混合=S53FSを2リットル+S54極を1リットル=粘度は約5W-33グレードは匠より少し下のグレード相当。
3-2:S53-FSを1リットル+S54-極を2リットル=粘度は約5W-37で、匠より少し上のグレード相当。

この組み合わせは、ほんの1例であり、S13,S14,S15の粘度や轟グレードを組み合わせると更に複雑になってゆく。

こんな複雑なことは、弊社以外では行っていないため最初は戸惑う方が多く居ても何等不思議でもない。私は絶えず最善を求めてオイルを追求した結果、辿り着いた方法に他ならない。

実際にあれこれ交換してみると、それほど難しい事ではないけどね。



2016/04/16
まず最初に昨晩の熊本地震被災地にお住いの皆様方にお見舞いと頑張れメッセージをお届け致します。
余震とも言えないような大きな地震が続いていますので、くれぐれもご注意ください。

さて、多くの方が関心を抱いて下さる自叙伝の途中経過を真っ先に報告致します。
「この内容で大丈夫なのか?」という知らせが入りました。レース宣伝活動という企業秘密の多い部署で働いていた時のノンフィクションの執筆ですから当然ながら「秘密の暴露」という問題に突き当たります。

これから先方と色々と協議して問題がある部分については訂正または削除する部分が出てくる可能性があります。但し、1960年〜1970年代の出来事などは軽く40年以上が経過した遠い過去の話となります。刑事罰でも時効があるように、その年代の○秘事項だったとしても現代では何の価値もありませんから、その線引きは難しい。

また「これは書けないよ」と思われる体験や事件については当然ながら書いておりません。ノンフィクションですから良い事例も悪い事例も書いています。全体を読んで何を感じるかではないかと思っています。宣伝なら良いことばかりを書きならべますが、あくまでも体験談に基づく自叙伝ですので、その点を理解して欲しいと願っています。

このような問い合わせが入ったということは出版前提の判断が無ければ絶対に来ないと思われますので現時点では一歩前進したと前向きに捉えています。もう少し時間が掛るようですが一歩前進と捉えて、今しばらくお待ちください。出版と決まれば、大筋で完成している関係で、それほど時間はかからないと思います。

話は変わりますが日産自動車大森分室在籍中に社内提案制度があり何度か応募致しました。改善による低減金額によって点数と報奨金が支給されました。規定の点数を取得した人には「提案王」という呼称の表彰が行われました。生産工場と事なり本社部門に於いては、なかなか提案王は産まれませんでしたが、私は「提案王」を取ることがかなって「提案王」の小さな盾を頂きました。



最近のネットなどの情報に寄ると、若者は「車の購入を検討しているか」というアンケートに対して56%が「車はいらない」と答えたそうです。
理由として「車が無くても生活できる」「車はお金がかかるから」と答えたそうです。それに免許証を取得しない方も増えているそうです。

私の個人的見解を述べれば小学生から携帯が生活に密着し、インターネット時代になって昔の車購入の月賦代に相当する金額が毎月出てゆく。それなのに高校大学を卒業した初任給はあまり変わっていない訳だから車購入のハードルは高くなり欲しいとは思わなくなってきた。

もう一つの理由は、車も高くなったが、車に課税される各種税金が次第に増えてきた。車の取得税から始まって、重量税、定期点検、リサイクル料、自動車税の値上げ、任意保険、それに加えて燃料代、高速道路(アメリカは、ほとんど無料であるが日本はとても高い)、それに各地の有料道路代、観光地などの駐車代及び車庫代などを加えるとバカにならない出費となってくる。

よく「若者が欲しい車が見当たらない」と一般的には言われていますが「購入する資金が無い、お金が掛り過ぎる」という要因が大きいのかなと感じてしまう。時代が変われば人の嗜好や考え方も変化してゆく訳だから変わって当たり前かもしれない。

しかし、違った見方をすれば今の若者は「車を操る愉しみ」というものを知る機会すらないのだから、興味を持ったり、購入を考えたりするチャンスすらないとも言える。自動車大好きで育ってきた私の年代から言えることは非常に可哀そうな事だ。

一例を挙げればマンガなどでドライビングテクニックを競い合うものが流行した世代はその影響を受け、車、特にスポーツタイプを欲するようになったものだ。ただその世代も今や30代以降。そういうチャンスが彼らに何らかのカタチで訪れれば、またマイカーブーム・スポーツカーブームの再燃だって有り得るかも知れないだろう。

話は変わるが5月号のオートメカニックが届いたので興味深い記事を探した。
すると「次期インプレッサからプラットフォームを一新!」というタイトル記事が眼に飛び込んできた。子細に見てゆくと次の興味深いタイトルが眼に留まった。それは「ボディ直付けスタビライザーでロール収束時間を半分に」である。

ポイントを簡単に解説すると、スタビライザーを留めているブラケット(ゴムブッシュ)は普通はメンバーや専用のブラケットなどに取り付けられているが、これをボデイに直接取り付けようだ。すると支点部のたわみがなくなりボディ自体にも効くためボディの揺れが50%も低減したと書かれていた。残念ながら写真では細かい部分は見えなかった。

これはMVSパワーシートをスタビのブラケット中央部分にSタイプを半分に切って左右に貼り付けることで得られる効果と同等かな?と捉えてしまった。見た目はプチルシールなのだが弊社にオイル交換に来社される常連さんにサービスで貼って後で感想を聞いてみると高い確率で先ほどの記事と同様な改善効果を報告してくれる。

これはホンの一例であるがMVS施工効果が理解できてくると「自動車メーカーの開発部署と同様なことが簡単に出来る」ということが解ってくる。自動車メーカーであれば鉄板の形状や板厚、材質を変更したり、スポット点数を増やしたり部分的に補強板を追加したりしてテスト走行を繰り返し探って行くのだが、MVSの場合は、ほとんどがワンタッチ装着なので簡単で費用も少なくて済む。



春爛漫の季節を迎えたので、話をエンジンオイルに変えよう。前回に冬季寒冷時は燃料が濃い目に噴くので夏場よりも冬場の方がエンジンオイルの劣化が早まるという話をした。このことを理解されたのか、春になったから交換しようと思われたのかゴールデンウィーク前のオイル交換が多くなる。

本日もインプレッサとプリウスのオイル交換を行った。プリウスの方は1万kmを超えていたため、汚れは少なかったがオイルはガソリン臭さが多かった。冬場の使用と、エンジンが頻繁に停止し、ピストンクリアランスが広くなるためブローバイが多くなるからだと推定できる。

ゴールデンウィークのドライブは新品オイルで気持ち良く走りたいと思われる方が多いため混雑が予想されます。出来れば早めの交換をお奨めいたしますので予約も早めにお願いいたします。土日はMVS追加施工の常連さんも多数訪れるため一層混雑し、ご迷惑をお掛けするかもしれませんのでご了承願います









2016/03/31
桜前線も北上を続け今日明日には関東の桜が満開になることでしょう。桜が満開になると、大多数の方は、なぜか心もうきうき気持ちも高鳴ってきませんか。

人間も動物なので冬眠こそしませんが気温の上昇に合わせ何となく行動も活発になるので、春の行楽シーズン→5月のゴールデンウィークへと気分爽快なドライブシーズンの到来が続く時期を迎えます。

心浮き立つドライブを満喫するために重要となってくるのが愛車の状態(調子)ではないでしょうか。弊社製品愛用者の方々もこの季節には普段にも増して注文が多くなります。

もう一つの理由は、北海道や東北地方など積雪地帯にお住いの方々は大事な愛車は車庫内で眠っている状態が多い。雪解けに合わせてオイル交換というパターンも多くなる。春の到来を「早く来い」と心から願っている。

弊社のオイルがいくら高性能と言っても次のことに注意して欲しい。
1:調子が良いからとオイルレベルのチェックを怠る。どんな高性能オイルでも入っていれば高度な潤滑でメカニズムを保護しますが、入っている量が規定量より少なくなればダメージに繋がり最悪はエンジンを壊してしまいます。

2:交換したら「高価なオイルだから13000キロは使おう」と先に決めてしまう方も多く見受けます。車の車種や使用状況、運転の仕方で「オイルの寿命は大きく変化します」ので、オイルの汚れや劣化など何らかの変化を感じたら交換を検討してください。あくまで「オイルは結果的に何km持った」が正解となりますので先に決めつけないでください。

3:「同じ車の○○さんは1万kmで交換しているので私も同じ1万km毎に交換しよう」と考えるのも不正解です。使い始めて1回目の方、3回目の方、10回目の方ではオイルの劣化に変化が出てきます。長年使用を続けるほど基本的に持続性は少しずつ微妙に伸びてゆきます。

4:次の条件は特に汚れやガソリン希釈が問題となってきますので純正オイルや一般市販オイルのオイル交換距離の2倍を超えないほうが良い。
 ○直噴エンジン ○ターボエンジン ○チョイ乗りメイン ○冬季
上記条件が複数重なるほど劣化や汚れは早くなります。

冬季(冷間時)の劣化は意外と思われる方も多いかと思われます。「暑い夏場の方がエンジンやオイルにとって過酷なのではないのか」と、思われても不思議ではありません。

確かに、その通りで酷暑になれば水温も上昇しエンジンやオイルの負担は増えます。でも大きな違いは何かと言えば、気温が高くなるほどエンジンが要求する燃料は少なくなる(薄くなる)という点です。

寒冷時に昔であればチョークを引き、アクセルペダルを数回踏み込んで加速ポンプを作動させ燃料を濃くしてやらないとエンジンは始動しませんでした。現代では水温センサーなど情報を読み取り裏側でコンピューターが勝手に燃料を濃くしています。

このように気温が低いと始動からアイドリング時、加速時、走行直後など、全ての領域で燃料は濃いめに噴射しています。この濃い目の燃料によりエンジンオイルの燃料希釈が増大するためオイル劣化が早まることに繋がってゆくのです。このように負荷が増大するからオイルが劣化するのと違った作用により劣化が早まる。

従って、チョイ乗りもエンジンが冷えた状態が長いため、いつも燃料は濃い目の状態になる影響でオイルれっが早まる訳です。

話は変わりますが弊社エンジンオイルに交換した場合、多くの方が次のような感想を言ってきます。
「何だか交換直後はエンジンが重く感じたが少し走ってゆくうちに次第に軽く滑らかに回るように変化してくる」なぜそうなるのか明快な答えは見つかっていませんが車の馴らし運転と同様に「オイルの馴らし運転期間」と言うべき現象ですね。少し、こなれてきた方が体感度がアップしてくるようです。

推測で話をすると、X1&X1FS成分が摩擦面の改質に作用するためとも考えられます。作用して仕上がって行くに連れて軽やかに変化してゆくように感じます。

今回は自叙伝に掲載する予定の日産大森時代の貴重なカラー写真1枚と、イラスト1枚を掲載いたします。
写真はセドリック&グロリアのストックカーレースの車両です。鈴木誠一選手はゼッケン84番だったので、この車両はゼッケン00番ですので、恐らく田村三夫選手か須田祐弘選手、どちらかの車両だったと思われます。難しいのは非常に古い写真ですので記録の残っていない部分に関して明快に言い切ることが難しくなってきます。

自叙伝執筆に当たり、自分の記憶とJAFレース記録を付き合わせたり、関係者に聞くことで、かなり正確に書くことが出来ました。

このイラストは、私が大森ワークス在籍中に自作した工具スタンドです。こんな物を自作していたのも私1人です。材料もあったし時間も自由に使うことが出来ました。それだけ、おおらかな職場で上司の理解や考え方に助けられました。自叙伝にイラストを描くのも文章だけではとても伝えきれないことも多く、イラストを見て頂ければ当時の状況が明確に伝わってくるから。

一番、下側には両開きタイプの昔の工具箱を普段は収納しておき、出張する際は、上側のドライバーやメガネレンチ、片目片口コンビレンチなどを工具箱に納めて持ってゆきました。

トップチームのメカニックはスナップオンなど一流所の工具を立派な工具箱に納めてピットに持ち込んでいました。ワークスチームと言っても工具箱ひとつ見れば解るように、意外と遅れていた部分があります。

大会社になると経理やら課長やらの決済が通らないと簡単には高価な物は購入できません。そこが大きな弱点となってきます。一目、イラストを見て頂くと解るように、必要とする使用頻度の高い工具は即座に手に持ち作業ができます。通常は立ったままの作業でエンジンスタンドにエンジンをセットした状態ですから、高さ的にも工具スタンドと作業する場所が、ほぼ同じ高さとなります。

「職人は工具を一目見るだけで、その人のレベルが解る」というのが一般的。古めかしい両開き工具の蓋を開け、中にある沢山の工具の中から必要とする工具を探すのは無駄な時間を多く必要とします。違いは歴然ですが、誰ひとり私の真似はしてきませんでした。本来は良い点は真似することが大事なことだと私は思うのですが・・・


人と違うユニークな製品造り・・・大森ワークス時代から今に至るまで・・・・私の発想意欲は常に満開でした。
 
 
 
 
 
 
2016/03/15
12日にグランプリ出版社の社長と部長が弊社を訪ねてくださいました。自叙伝の出版に期待を抱いておりましたが、残念ながら、その場での回答は頂けませんでしたが、ご検討いただくこととなりました。結果は1か月後です。この場を借りてご報告させて頂きます。


私の中では今年中には出版に漕ぎつけたいという思いが強いです。どうしても駄目な場合は自費出版で出版する気持ちでおります。
大森分室OB会に参加して話を聞いたところ、大森分室の7階ビルも取り壊され、現在は更地になっていると言うことです。

時代の流れはいつもそうですが確実に景色を変え人や設備も変わってゆきます。東京そのものが徳川家が治めるまでは自然環境豊かな地域であった訳ですが今やすっかり大都会へと大変貌を遂げています。
このように見える景色が変わってゆくように、自動車も見えない部分で大きく変貌を遂げて来ています。でも昔と変わらない部分と変わった部分とに分けて考えなければいけません。



「アタックの製品はマニアックで一般の人はすぐに理解しにくよね」という声があります。それは私の今までの経歴を知れば自然と謎は解けると思います。

私は15歳から自動車会社に就職し、当時の事業内職業訓練生として自動車整備、板金、機械、塗装、溶接に関する座学と実習を学びました。丁度、高度成長時代で応援として自動車製造ラインで艤装や雨漏りテストなども15歳から経験しています。

その後、町の自動車整備会社に転職し、車検や自動車整備、板金塗装にも関わり、再び日産自動車の大森分室に再就職しました。本当はサファリラリーを行っていた追浜特殊車両部に入る予定でしたが、大森分室の現場が正式に立ち上がるのに合わせて私が社員第一号として大森分室に配属された訳です。

各工場から(追浜特殊車両、鶴見機関実験、直納部など)から集められたメンバー総勢約10名で正式に発足し、次々と新メンバーも加わったり、退社したりしながらレースに参加してゆきました。

現場が立ち上がった頃のレーシングドライバーは鈴木誠一選手が代表で、黒沢元治選手、都平健二選手、若手の長谷見昌弘選手の4人でした。約2年後に、あの星野一義選手と本橋選手(短期間で2輪に戻る)が新たなメンバーとして加わりました。この辺の詳しい話は自叙伝で紹介しております。

サニー1200に名機A12SUツインキャブ仕様が加わり、レースで目覚ましい活躍を遂げます。次にチェリーX1-Rも加わり、雨が降ればFFのメリットが生かされ、ぶっちぎりの優勝を遂げます。

そして大森分室の黄金時代が到来し、輝かしい戦績を挙げました。そのメンバーの中で私は中核として大活躍していました。私の特徴は何でも出来ることでした。エンジンチューニング、ミッション&デフ、車両改造、板金、塗装、看板まで何でもござれで、当時のゼッケンやドライバー名も下書きなしで私が書いていました。

別名「大森ワークス」と呼ばれたように、自動車メーカー直系でしたので、レースに出たら1位の優勝することが最大の目標でした。2位、3位で「負けたね」という立ち位置でした。

日産自動車という大メーカーでも、実際は数名でフル回転しているのが実情です。私と同様に、町の修理工場で経験を積んだ人も数人が入社してきたので内心ではライバル心に燃え「負けるものか」と闘志を燃やして働いてきました。

そして、ある日、突然に「ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル=省略してニスモ」に大森分室が変わるということを告げられ、全員がニスモ出向社員となりました。

ニスモに替って間もなく「藤沢はF3エンジン(FJ20型)担当せよ」と告げられ、鈴木亜久里選手のF3エンジン等を任されました。間もなく長谷見昌弘選手が片山右京選手の面倒を見ることになり、片山右京選手のF3エンジンも私が担当することとなりました。

当時のF3(フォミュラースリー)はトヨタエンジンとVWエンジンが最強で、ライバルより20〜30キログラムも重量が重いFJ20エンジンでは勝てないと思われていました。(フォミュラーでは、この重さの違いは大きなハンディーキャップ)私が担当した時に、鈴鹿サーキットで1周3秒の遅れを取っていて勝ち目はありません。

勝負の世界は、そんな話は一切関係なく戦いの場です。日産がF3に参戦と対外的に宣伝してもエンジンは私一人、車両は入社2年目のフォミュラー整備の経験も一切無い若手1人、技術員1人という状況でした。

そこでフォミュラー整備の経験がある外部の人をレース時だけ1人契約して合計4人体制で参戦。結果は優勝3回、2位2回、3位1回という戦績を残し、私の中で大きな自信も生れました。

その後、オーテックジャパンに出向し、例のグループCカー、ルマン24時間耐久レースに参戦する、VEJ30エンジンの耐久試験を担当し、1年で退社。そしてアタックレーシングを設立。

早いもので、あれから、もうすぐ30周年を迎えます。

お客様から「アタック製品は、当たり外れがないから信頼できる」と言っていただくのも、私の経歴が解れば理解できると思います。

レースは結果が全てで言い訳は通用しません。常に優勝を目指した中で20年間勤めて来たわけですから自然と「結果が出る商品」しか考えられません。

ただし、町乗りでは、求められる結果や価値観がレースよりも多岐に渡り、難しい側面もあります。

それは・・・
燃費であったり、音の静かさであったり、気持ち良い加速であったり、オイルの耐久性であったりと、使用される自動車も、使い方もドライバーの技術も実に様々であるという点に尽きます。

もうひとつは、ネット時代の弊害で、低粘度オイル=燃費が良い という情報が流されると一般の方は、それを100%信じてしまう点にあります。

自動車会社や販売店は、5〜6年で車を買い替えて欲しいと願っています。そんな中で、弊社のように、自動車が8万〜10万Km過ぎてからの方が調子も良くなり燃費も良くなるというのは「勘弁してよ」となってきます。

何が真実なのか?
一度使って頂ければ次第に見えて来る筈です「高価なオイルだから使えないよ」という意見も見受けますが・・・・
結果にご満足頂けたからこそ、多くのリピーターの方がご愛用を続けていただいているというのも事実です。

これからも本物だけが持つ「価値ある製品造り」に全力を傾け取り組んで行きます。会社は、名前でなく結局は人が左右します。そこが最大のポイントなのです。元ニスモの主力として1時代を築いた私の魂を愛用する商品から感じ取って頂けましたら最高に幸せです。








2016/02/29
アタックレーシングがあるのは東名高速道路・大井松田ICから車で7分の位置になります。ほぼ日本の中央に位置します。

ここから車で約30分走ると小田原に到達し相模湾を一望できる地の利の良さ。小田原より伊豆半島に向かうと湯河原、真鶴、熱海まで、それほど掛りません。

地形的に熱海は温暖で本州で一番早く桜が開花、何と1月下旬から咲き始め、追うように熱海梅園の梅が咲き誇ります。藤沢の部屋の梅の写真も熱海梅園で撮りました。熱海から少し足を延ばすと下田に至り、水仙が咲き誇る爪木崎に至る。

今年は雪国の方々に少しでも早く春の息吹きをお届けしたくて梅、菜の花の写真を掲載してきました。

多くの方々から「本はいつ頃に発売されるのか?」と、嬉しいお問い合わせをくださいます。ご承知のように雑誌もネット販売などの影響で本の販売が落ち込み、どこも元気がありません。最終的には自費出版も視野に入れて検討中でした。

ここにきて、私が執筆した3冊(バルブタイミング、工具・実践的活用法、新しいメンテ&ファインチューン)を出版していただいたグランプリ出版の社長と連絡を取ることができました。

今日現在では、どのような展開になるかは予測できませんが感触としては一筋の光明が差してきたことを感じております。

原稿も見直しや修正を加えて、本文だけで250ページの大作となってきました。3冊の本の時も、そうでしたが、イラストも私が書いた物を多く使用していますので、今回もイラストや写真を加えると270〜280ページの本となりそうです。予算の関係で、どうなるかは予断を許しませんが1歩だけ前進したことをお伝えします。

近い内に話がまとまりました際は、ここでご報告いたします。

タイミングよく、ほとんど原稿を書き終え、最終チェック段階に入りました。2月27日に元大森ワークス50年でOB会が開催されました。共に働いたメンバーやレーシングドライバー、日産協力工場(元東名自動車=現在は東名パワード鈴木社長、東名エンジン=今井社長、元日仏自動車=その後スリーテック工場長・西尾氏、スクデリア日産)の方々。

ドライバーは、長谷見昌弘選手、星野一義選手、津々見友彦選手、篠原孝道選手などが参加されました。

ほぼ書き終えた仮原稿を持参して星野一義選手に渡しました。すると興味が湧いたようで、すぐに熱心に読み始めました。第一声は「当時のことが蘇ってくるね」でした。

あまり紹介して書いてしまうと本を購入して読んだ時に、がっかりしてしまうと困るので、さわりだけ書きます。

実は星野一義選手の第1号ヘルメットは私が星野選手に頼まれてペイントしています。エンジン、ミッション、ボディ、足回り、板金、塗装、溶接、看板など、何でも器用にこなす万能選手だったため、依頼されました。本執筆では「この第1号ヘルメットのメーカー名が記憶にない」と書きました。仮原稿を読んだ星野選手が少し離れた席に座っていた私に大声で「このときのヘルメットはベルだよベル(BELL)」と教えてくれました。

宴会中は色々な方との交流も忙しかった中で、も楽しそうに読んでいました。

タイミング良くOB会(48名参加)の写真が届きましたので掲載いたしましょう。

正面向かって左側2列目2番目が私。同じく3列目左から3人目が星野一義選手。向かって右側1列目の一番右が元上司の蒲谷英隆氏、2番目が篠原孝道選手、3番目が東名パワード鈴木修二社長。ひとり開けて5人目の女性が元SCCN事務局の宮古君江さん、2列目一番右(篠原氏の後ろ側がスピードショップクボ久保靖夫社長、3列目右から4番目が長谷見昌弘選手、5番目の背が低い方が津々見友彦選手。私も含めて全員が歳を取りました。


また、星野一義選手、長谷見昌弘選手、篠原孝道選手、津々見友彦選手、合計4名寄せ書きのサインを併せて掲載致します。
どれがどの選手か解りますでしょうか?




宴たけなわになった頃、当時を思いだしたらしく当時は絶対に人に言えなかったエピソードを熱ぽく語り始めました。私は急いで記憶に留め、会社に帰ったら仮原稿に加筆致します。更に中身が濃くなりました。ご期待ください。

残念ながら鈴木亜久里選手と片山右京選手の連絡先が解りませんので仮原稿は見ていただいておりませんが次の方々に内容のチェックを依頼したり話を聞いております。

順不同
元大森分室初代課長=野中和郎氏
元大森上司=蒲谷英流隆氏
東名パワード鈴木修二氏
○レーシングドライバー
高橋国光選手
長谷見昌弘選手
星野一義選手
和田孝夫選手
○ラリードライバー
神岡政夫氏=プロジェクトK代表

登場するドライバー名(順不同)
○上記の方々に加えて
鈴木誠一選手
黒沢元治選手
都平健二選手
辻本征一郎選手
鈴木亜久里選手
片山右京選手
柳田春人選手
寺西孝利選手
歳森康師選手
萩原光選手
桑島正美選手
森西栄一ラリー選手
その他

大森ワークス在籍20年間、正式発足からニスモに替るまで在籍したため私以外には書けない内容。青春真っ只中、多くのイベント、レースに関わってきました。お楽しみに・・・。

※すでに数名の方から予約を頂いておりますが正式にGOしましたら予約受付を開始させて頂きます。まだ価格未定です。


2016/02/15
今回の話はエンジンオイル、ミッションオイル、デフオイルについて藤澤流に高度な技術的な解説をしましょう。

折りに触れて解説してきたので「藤沢の部屋」を毎回楽しみに見ている方からは「また同じような話だね」と思われてしまうかもしれません。でも車を追求していると毎年新しい発見をして「何で今まで気が付かないで過ごしてきたのだろうか」という思いが湧いてくる。

車を追求して、すでに50年以上の月日が経過し、今だからこそ解るということも数多い。逆に言えば、それほど普段は見逃してきているのかもしれません。

例えば「今度の新型車は大幅にボディ剛性を高め乗り心地を改善しました」という自動車会社の広告を見たとき皆様は何を感じ、どう受け止めるのでしょうか。

魅力的に見えて「乗り換えようかな」とか「一度試乗してみようかな」などと興味が湧くはずです。

前々から「物事には必ず表もあれば裏もある」という話をしてきました。安い物ばかり求めると激安だとつい購入してしまうことは誰にでもありえます。つい先日、ニュースで流れた廃棄食品の横流しで「やっぱり」と思った人も多くいることでしょう。安い=どうして 高い=どうして とその理由に興味を持つようになれば見えない裏側事情にも意識が働くことでしょう。

安い理由、高い理由は品物やサービスなど全ての物に対して見えない裏側に必ず秘密が隠されていることを暗示させてくれます。

同様な目で先ほどの「大幅にボディ剛性を高めました」の裏を読めば「その前の車はボディ剛性が凄く弱かった」と言っているようなものですね(笑)。物の見方次第で、こんなにも違って見えてくるのです。

弊社製品も絶えず改良を重ねて現在に至りますが「大幅に良くなりました」ではなく「少しでも良くなれば製品に反映してゆく」というスタンスを長年貫いてきました。

長年愛用されている方がある日「何か前と違うよね?」と気がついてくれて「どこか変わったの?」と尋ねてくる。それが一番嬉しい。小さな改善は、わざわざ言うこともないね。気がついてくれる方が居れば「良かった」と心の底で頷いている。

もうひとつ言えることは・・・

凄く性能が低い場合ほど当然ながら改善率は高くなる。至極当たり前の理論だ。元々が悪ければ悪いほど「大幅に改善しました」となる。逆に、他社製品よりも、はるかに高性能を誇れば誇るほど改善率は少なくなってゆく。この法則は不変だ。

更なる高みに登ると言うことは、次第に至難の技の領域に足を踏み入れるということに繋がる。この点だけは理解して頂きたい。これも裏を読めば当たり前の話である。それほど簡単に、その上にはゆかない。

自動車メーカーの開発に於いて、エンジンオイルまで足を踏み入れて開発するケースは少ない。足を踏み入れたとしても、その目的は燃費向上が優先順位としては高い。現代は燃費の良い車が売れる時代だから、当たり前かもしれない。それをオイル製造メーカーに依頼した結果が、超低粘度オイルとも言える。

前にも書いた「エンジンオイルは燃焼に深く関わっている」という話は、私が絶えず言っていることだが世間では、あまり聞く機会が少ない。一般的には潤滑だけ行っているように受け止められているし、車のメカニズムに興味を抱く若者が減少し「へえ〜、オイルは交換するものなの」と最近は無知なる人が増えてきた。

この間、オールドミニで当社エンジンオイルを愛用されている方から、こんな質問を受けた。
「オイルレベルを見たら、かなり減っていたので他社のオイルを補充したら、急にオイル漏れがひどくなった。そこでアタックに交換したら途端に元の状態に戻った。どうしてなの?」と不思議そうな顔で尋ねてきた。

それはね・・
「オイルが劣化したり、性能が低いとブローバイガスが増える。その結果、エンジン内部の圧力が高まりオイルパンに貯まっているオイルに圧力が掛るため、よけいに洩ったのだね。レースエンジンだと、圧力が高まってオイルレベルゲージが吹き飛んだり、フィラ−キャップが吹き飛ぶ。そこを対策すると最後はオイルシールが吹き飛ぶ。圧力は絶えず弱い所を探す感じでトラブルを招く」という話をした。「ああ、そうなんだ」と納得された。

レーシングエンジンでも、ピストンクリアランスを狭くすると、ピストン膨張によってシリンダーと接触してしまい、深い縦傷がシリンダーにダメージを与えると同時に、吹き抜け量(ブローバイガス)が大幅に増えエンジン内圧が上昇して同様な現象が発生する。ピストンクリアランスを狭くした目的は{ブローバイガスを少しでも減少させ圧縮圧力を高めよう}としたためだが、その結果は逆効果となった。経験が浅い人がはまる罠である。適度な遊びは必要不可欠なのだ。

ブローバイガスは未燃焼ガスという意味で、圧縮行程でピストンが混合気を圧縮する際にピストンリングとシリンダーの間からオイルパン側に漏れ出してくる。100%密閉など無理な話。アバウトに表現すれば「スカスカ」と表現した方が合っている。ピストンリングをシリンダー壁に強く押し付けたら、摩擦ロスが急激に上昇するしシリンダーが傷付いたり焼き付けてしまうし、軽やかに回らなくなる。

スカスカで多少のオイル上がりをして白煙を吹くエンジンは、壊れそうで壊れない。ここらへんが経験しないと蓄積できないノウハウになる。

排気工程で燃焼後の排ガスを押し出す際もオイルパン内に漏れて来て排気カーボンでオイルを黒く汚します。混合気に含まれる燃料によって希釈され、排気カーボンで汚されるてゆくのがエンジンオイルの宿命。

エンジンオイル性能が低いオイルはシリンダー壁とピストンリング当たり面を損傷させるため圧縮圧力は低下しブローバイガスも増大してゆく。

反対に超高性能エンジンオイルであれば当たり面を保護し良好な圧縮圧力を生み出す。良い燃焼の三要素は@良い混合気 A良い圧縮 B良い点火 であり、どれひとつ欠けても良い燃焼は得られない。この三要素のAとBにオイルは深く関わっている。

日産VQエンジンはフリクション低減を重視した結果、ピストンリング2本仕様(圧縮リング1本、オイルリング1本)とした。お客様のスカイラインでオイルに気を使ってきたが10万km過ぎてから急にオイル消費が増大しはじめた(2500km走行で約1リッター消費)エンジンの調子は良いのだがリビルトエンジンに載せ替えを検討中。

下取り価格を確認したら「査定ゼロ}と言われ乗り続けるつもり。自動車を購入する場合、万が一の代替えや売却を考えなくてはいけないと痛感させられた。3年で売却すると下取り価格が30%の車もあれば50%の車もあれば70%の車もある。リーセルバリューに優れる車を購入したいものである。

また、他の愛用者の方が・・・
「アタックのオイルを新車から使用し、5000km毎に交換してゆくと12000km過ぎた辺りから急に滑らかさが増すのだがどうしてなのか?」と不思議そうに聞いてきた。

私の答えは・・・
「どんなに加工精度が向上しても、実際の回転部分の良い当たりが形成されるのには、それなりの時間が掛る。ポイントは潤滑が悪いと悪い当たりになってしまうが、高度な潤滑が行われた結果として良い当たりが形成される。この良い当たりこそが大変重要になってくる。どんなに高性能な機械でもできないことをX1のメタルリペア作用で形成できる。その良い当たり面が出来た証拠でもある」と答えた。

また「アタックのエンジンオイルを使用していると、エンジンだけでなく車全体が、何だか全体的に調子良くなってくる気がするのだが、不思議だが、そんなことがあるのか」とも質問してきた。この方は2〜3年毎に新車を購入し、新車から弊社オイルでなければだめだと惚れ込んでくださる愛用者である。

あの純正オイルでなければ保障しないと言われるGT−R,次がBMW,現在はレクサスRCF(オプション含めた総額1500万円)をアタック愛用者で購入したお客様がいらっしゃるが、車両の条件は「アタックレーシング・オイルを最初から使用し保障を適応させること」だった。「了承しなければ購入しない」ということで購入したと聞く。他にもベンツC63AMG(1000万円超)新車購入で「アタックレーシングオイルでなければだめだ」という方も居る。

すぐに販売店のセールスから電話が入る「この車は特別な車でオプションのマーレーのピストンを組み込んで・・・・」私からも「新車から3000km走行くらいまで純正オイルを使用するように」言っておきますと答えた。その結果は・・・「やっぱりアタックレーシングのオイルでないと駄目だ」という本人の希望が通り、新車からの使用となった。それからしばらくして「セールスマンもやっと違いが解ってくれた」と言ってきた。

このように新車購入されても「アタックレーシングのオイルでないと走る気にならない」と泣かせるようなことを言ってくださる方が複数存在する。涙が出てくるほど嬉しい事例だ。

先ほどの質問に対する私の答えは・・・
「それが解った人は数人だけですね。企業秘密の話だから多くは説明できませんが、その通りです。解っていただける人が居ることは大変嬉しいですね」と答えました。

世の中は広い。色々な人がいて解る方は反応を示してくれる。キャッチコピーで惹きつけなくても本物と偽物の違いを判る方が沢山居ることは開発の励みに繋がって行きます。

アタックのオイルは、ただのオイルですが、一つの銘柄なのに5段階の性能を持つオイルなんて世界中探しても、多分、弊社のみではないでしょうか。そこがただのオイルでは無い裏側を読み取れるところなのかな・・・





2016/01/31
年末のテレビを見ていたら、おもしろい番組があった。

大勢のタレントがワインとか楽器とか肉とか盆栽とか、超高級ブランド品と超安物を食べたり見たり聴いたりして、どちらが本物かを当てっこする「芸能人格付け」バラエティ番組である。そういえば以前にも同じ番組を見たことがあるのでシリーズ物だろうか。

おもしろいのは正解を間違える芸人さんが意外と多い事である。人の感覚などはそんなものかもしれない。しかし、そんな中でGACKTさんだけは別格であった。何と正解39連勝中であった。この人こそコマーシャルではないが「違い解る男」と讃えられる。

なぜ、こんな話をしたかと言えば、estremo愛用者こそ「真の意味で違いの解る方々」と言えるからだ。また違った意味で「真の車好き」とも言える。

真の車好きでなければ「リッター1万円」と聞いた途端に「狂気の沙汰」「ぶったくり」などコメントする人がいる。一度でも使用されてから言って欲しい言葉です。世の中には5万円するイチゴや1人35000円もする京都の料亭や数千万円する腕時計などアッと驚く超高額商品はたくさん存在するのですから。存在するということは少なからず、それを求める顧客が存在することを意味している。

アタックレーシングも後少しで創業30周年を迎えることになります。これも長年にわたり愛用してくださるお客様に支えられてきたという1点に尽きます。いつもいつも感謝すると同時に恍惚の走りを共有できる喜びを感じ、アタックの世界を知らない人や理解できない方は真の車好きとして本当に可哀そうだなと思ってしまいます。

そんな常識外れのアタック高額商品ですが、皆様も他にどんな方々が愛用されているのか知りたいと思われたことも多いのではないでしょうか。最近は意外とサーキット走行目的、改造車での使用は少なく、意外にも軽四輪、ワンボックス、大衆車など平凡な一般車の方々の愛用者が増えています。ここ数か月間にオイル交換に来社された方の車種名(詳しい型式や年式は省かせて頂きます)と走行距離を参考までに公開しましょう。

ダイハツコペン(66990km)、アテンザ(65174km)、エスティマHV(171750km)、日産C33ローレル(332796km)、ダイハツムーブ(136018km)、ハイエース(98885km)、CX-5(20765km)、デリカ(20782km)、シトロエン(226km)、日産ステージア(136904km)、日産K11マーチ(158503km)、ピクシス(38143km)、マセラッティ・クワトロ・ポルテ(46498km)、ワゴンR(39110km)、ホンダS2000(51126km)、インプレッ(63798km)、スイフトスポーツ、ホンダCR-X、エスクード(201654km)、デミオ(77437km)、三菱デリカ(75561km)、レガシィ(60677km)、スバルWRX-S4(6318km)、カローラ・フィルダー(126415km)、シビックタイプR-FD2(129371km)、インプレッサGVB(83830km)、エスクード(77274km)、スプリンター(153373km)、エヴリィ(32755km)、S15シルビア(73567km)、シビックタイプR-FD2(98685km)、スズキSX-4(40373km)、前期AE86(309340km)、アウディS3(5292km)、ミラ(75438km)、ソアラ(77285km)、マセラティ・ギブリ(72960km)、ランエボテン(75969km)、イスズ117クーペ(50095km)、ランエボテン(23060km)、プリウス(95507km)、フォレスター(22949km)、オデッセイ(113154km)、ライフ(110759km)、ルノー・メガーヌ(33180km)、古いセドリック(115769km)、スカイラインR32(152841km)、レガシィ(63429km)、ランエボ7(89824km)、三菱ミニカ(30万kmオーバー)、BMNW320i(21619km)、日産ノート(98931km)、デリカD5(14573km)、レガシィ(109319km)、アコードユーロR(144318km)、EP91スターレット(136048km)、スイフト(21710km)、ホンダS2000(34078km)、ポルシェ911(74759km)、日産ジューク(87790km)、ムーブ(141071km)、アテンザ(46669km)その他。

皆様は、この車種と走行距離も見て何を感じたことでしょう。常連様なら「俺の車が載っている」と即座に解ったことでしょう。普通の軽四輪からスポーツタイプ、新車からオールドカーまで幅広く使用されていることが解ります。軽四輪で10万km以上の方も沢山居ますし約半分の車は10万kmオーバー、30万km以上(途中でエンジンOHしている車もあり)の車も3台あります。共通点は「自分の気に入った愛車をできる限り長く調子良く乗りたい」「乗り換える車が見当たらない」

弊社オイル交換の基本は、どんな車でもお断りしないので市場に販売されている全ての車種(中型大型トラック他特殊車両は除く)が来社されるので社員は大変です。「たかがオイル交換されどオイル交換」年々、アンダーカーバーがフル装着されレベルゲージ無しなど一筋縄ではいきません。

上記に掲載した車種は約2か月分の中から掲載した関係で、1年から2年で1回来社される方も多いので更に幅広い車種の方々が使用されてくださいます。遠方のお客様としては西は大阪、名古屋方面から、東は福島、千葉、埼玉方面から訪れてくださいます。

アタックレーシングのアタックの意味は攻撃だけでなく仕事を精力的に行うなど挑戦という意味合いも含んでいます。大変と思ったら大変ですが絶えずチャレンジすることで新しいことが見えてくると考え取り組んでいます。しかもメーカーサービスの考え方でオイル交換、エレメント交換の工賃は無料ですから、是非、遊びがてらに交換工賃無料をご活用ください。
  



この他にもエンジンオイルやギヤオイル、X1添加だけでなくMVS施工に頻繁に訪れる方も多いです。車種としては・・
RX-8、日産フーガ、三菱アウトランダーPHEV、トヨタボクシー、RX-7、ソリオ、アクア、エスティマHV、シビックタイプR、その他。

アタックファンの方からの質問として・・「MVSの新製品はできましたか?」という問い合わせが多い。

その質問も含めて解ったことは・・
当社の製品は一般的な品物と比べると、凄くマニアックな製品ばかりであり特にMVSは超マニアック。
ただ装着は極めて簡単である。これはサーキットでピットインしてポンと数分で装着し即座に評価テストを行えることを前提として開発したからである。このことは製品を購入する前に簡単に試乗テストが可能なことを意味しているが販売店には試着する在庫が無いのが現状である。ただ弊社の企業姿勢を深く理解してくれている愛用者の方々は「アタック製品はどれもはずれがないから信頼している」と嬉しい言葉が返ってくる。

開発発売から4年以上月日が経過し、製品ラインナップの充実と共に、熱狂的愛用者が頻繁に来社して追加施工を実施してゆくにつれ、どんどん施工ポイントも含めて理解と熟成が進んだ。つまり施工ノウハウがどんどん蓄積されてきた。

何でもそうだが施工ポイントを他人に教えようとした場合、どんなに丁寧親切に説明したとしても、ほんの数%しか伝わらなかったり全然伝わらなかったりする。この点は販売店も常連さんも、あまり変わらない。ここが一番の問題点と言える。レースのチューニングでもストリートのチューニングでも共通して言えるポイントは、ただひとつ。

レースチューニングと同様に、絶えず研究心、探究心を忘れずに夢中になって探してゆくことで「自動車とは?」という高い次元の話に到達できる。「ここにつけたらどうなりますか?」ではなく、「そう思ったらそこに付けて走って見て、良いか悪いか」判断する。人は好みが違うので他人の意見よりも自分が◎か×かで判断することが重要。×なら移動したり追加して○を探し出せばよい。

結論から先に書くと・・・
「全ての物質(部材)は強い力を受けると(入力または衝撃、突き上げ等))、その力を受け止めて歪みが生じている」という極めてシンプルな話に到達する。タイヤが歪むのはイメージできるがボディやメンバーやサスペンション、ホイールが歪んでいることがイメージできない。そこが人の感覚や知識の最大の盲点である。

「その結果として走行安定性が損なわれ、時としてスピンしたりコントロール不能に陥る」
勿論、どこかに限界点は生じるが、歪みが少なければ少ないほどコントロール不能に陥る領域は拡大し安全走行に繋がり万が一の状況を回避する能力が高まってゆく。

最新の電子デバイスで四輪にブレーキを掛けたり出力を増減することで安定性を増す技術とは、まったく違った高度な技術的な話である。

いつも当社にMVS追加施工で頻繁に訪れる方は限られている。私達社員も興味深く一緒に追求することに夢中になっていて気が付いたら、販売業者もアタックオイル愛用者も難し過ぎてついてこれなくなっていたということが解ってきた。

1月2月の比較的に暇な時期を選んで自叙伝の見直しを進めていたが、まっ先に「詳しいMVS施工ポイントを
作ることが先だと」という思いにいたった。A4-2ページほどで作る予定で現在進行中です。2月中旬頃完成を目指していますので、ご期待ください。必要な方は声を掛けてくだされば製品発送時に同封いたします。また、HPにMVSサイトを設け、初めて使用する方が解るように初歩的な話から上級者まで、ためになる施工ポイントを開設する予定です。もうしばらくお待ちください。

多くの方がショックアブやスタビライザーやサスペンションなどにパワーシートで施工していることと思います。ボディはパワーブロック装着の方も多いでしょう。でも最後の方で開発したパワープレートがキーマン。
その理由は簡単で、ボディにメンバーが取りつき、そのメンバーにサスペンションが組み込まれ、そこにホイール&タイヤが装着されている。従って人間で言えば骨格に当たるボデイを真っ先に固めることが先決となる。そのアイテムとしてフラットプレートが一番優れている。特に大きなワンボックスなどになれば4枚プラス2枚プラス2枚と多くするほど安定性は増す。

ボディの次にメンバーにパワーシート施工、サスペンション関係(ショックアブ、スプリング、スタビなど)にパワーシート施工、最後の仕上げとしてボディ下側や穴の開いている所、曲がりが凸凹プレス付近、強大な力が掛る付近、フロントシートのブラケットが装着されているボディ下側辺りにパワーシートを小さく切ってお歪みを抑えてゆくと安定して乗り心地操縦性に優れる車に仕上がってくる。

ボディに少しだけMVSを装着した場合(中途半端な施工と言える)「硬く感じる」と言ってくる人が多い。そこで乗り心地が硬いと感じるのは「他の弱い所の歪みが原因」と考えられる。1箇所〜2箇所を固めただけでは陰に潜んでいた次の弱い所が顔を出してくる。だからボデイをある程度固めたら次にサスペンションやメンバー補強を考えよう。

究極の話をすれば「ボディ剛性は強固なほど良い。ボディが強固なほどサスペンションは柔らかくセッティングできる」これはレーシングカーの話でも共通である。あくまでサスペンションの役割は凸凹などを吸収してボディに伝えない役割を担っている。そこを車高調キット組み込みで固くしてしまえば、その受けた衝撃をボディが受け止めるしかなくなってくる。

おもしろい実話としては、同じ職場で同じ車種に乗っている方がおりました。1人は一般的なタワーバーや強化ブレース、車高調キット(有名ブランド)などでしっかり固めています。そして頑固なオカルト否定派で信じない。もう一人は弊社のエンジンオイル+MVS愛用者だから、当然ながら純正仕様のままでした。

ある時、同じ道路を走ったら、改造車の車は、純正仕様プラスMVSの車に全然ついてこれなくて「どうしてお前の車はあんなに速いんだ?」と質問してきた。質問してきた人はオカルト系を完全否定派なので言っても信じないのは始めから解っていたので一切の説明はしないで助手席に乗せて走った所「なんでこんなにボディ剛性が高いのか」と疑問に思ったそうです。同じ車種だから同乗走行でも歴然たる違いにすぐに解ったようです。当然ながら理由はまだ話をしていないそうです。俺も同じだ!と、この記事を読んで微笑んでいるアタック愛用者の顔が眼に浮かんできます。

その出来事を経験し、純正仕様+弊社エンジンオイル+MVS仕様のお客様は改めて「純正仕様のサスペンションは良く出来ている」と痛感されたそうです。サーキット走行でなく街中走行では純正仕様に限る。但し車種にもよるが多くの欠点も併せ持っている。そこだけを「しっかり改造しないでチューニングアップできたなら・・・何倍も楽しい車に変化する」というテーマに挑んで絶えず製品開発に活かしています。安全第一で楽しんでください。


  
  
2016/01/15
2016年を迎えた所で、今回は基本的な話をしましょう。年々感じる所は皆様と共通しているかもしれません。

1:運転が下手な人が増えた。
具体例としては、右ウインカーを付けているので当然ながら「右折する」と判断し当方も右折を開始したら右ウインカーを灯けたまま直進してきた。私の右折車両を見て驚いて急停車していた。年配の方だったので右ウインカー消し忘れに気が付いていない様子だった。
明るい日中、大井松田ICで御殿場方面に合流する際(並走するので本線側も合流側も相手車両が確認できる)トラックの後ろにある車間隙間に合流すべくタイミングを測って合流しようとしたら、後ろ側に居た乗用車が何を思ったのか突然急加速してきた。「エッ!」と驚き路肩側に半分避けたところ、私の右側からトラックの荷台をかすめ追い越し車線(2台走行中)の先頭車両の直前に出て追い越して行った。ひとつ間違えば大惨事となる走り方。ナンバーを見たらレンターカーを表す「わナンバー」であった。

2:自動車のメカニズムに弱い方が増えた。
色々な質問が寄せられるのは創業から変わっていない。ただ質問の傾向が以前とは少しずつ変化してきている。例えば「X1を添加して4000km走ったのだが、アクセルを離しアイドリングになった時に、一度回転が下がってから4000回転に上昇するのだがどうしてなのか?」
私の返事「X1とは何の関係もないのでディラーまたは整備工場で、どこが悪いのか相談してみてください」と答えた。

同様に「古いAE86に極オイルを入れたらアイドリングが上昇して下がらなくなったことがあるが、今度はホンダタイプRに使っても大丈夫か?」私の返事「多数のAE86のお客様が使用してきていますがそのような現象は一度も起きていません。調子が良くなって多少高めになったとしても基本的にアイドリングは調整出来るようになっていますので、調整しても落ちないようであれば、どこか故障しています。」と答えた。走行距離が増大するとスロットルバルブが摩耗してエアーを吸い込みアイドリング回転数が落ちない現象が発生する。

この他にも弊社エンジンオイルやX1&X1FS等を添加していて何かの不具合が発生すると中途半端にメカニズムをかじっている方ほど、即座に結びつけて質問を寄せてくる。潤滑が良くなって生じる悪い可能性(故障に繋がる)は限りなくゼロに近い。あえて言えば「エンジンブレーキの効きが弱くなる」ことぐらい。理解が深まれば別に悪い要因でもなく高性能の証とも言えるのだが。

自動車の基本的メカニズムは変わっていない。耐久性が向上したとは言え、スパークプラグ、各種センサーなどの故障は発生する。特に低粘度エンジンオイル主流のお蔭と、走行距離が伸びることでブローバイガス(オイルも混ざっている)に含まれるエンジンオイルがスロットルセンサーに付着することで故障を誘発する。以前にも解説したように、オイル交換時に「レベルゲージのHレベルより5mmほど下側に留める」という裏情報がメーカーよりディラーに通達されている車両が幾つか存在する。

これらの例が示すようにコンピュター制御の自動車が古くなると、各種センサー(O2センサー、スロットルセンサー他)の故障、排気管の漏れ、亀裂、マフラー内部や触媒などの破損なども大きく調子を損なう。これらの故障は突然起きた場合は比較的に発見しやすいが、徐々に悪くなっていった場合は、なかなか解らない。

157000km走行したロードスターNB6型をテストカーとして購入し、全オイルを弊社オイルに交換して絶好調であったが、工場の出し入れでバッテリー上がりを起こした。そこで中古オルタネーターに交換して回復。つい1週間前に今度は突然「パン、パン、スパン」と大きな音がして加速がガクガクした。距離数と症状から推定してフュ―エルポンプが故障したと判断し、中古品と交換したが治らない。

燃料系統の故障に見えたが念のためスパークプラグを取り外してみると3番プラグが真っ黒な状態だった。古そうなので新品プラグに交換、一応、プラグコードのイグニッションコイル差し込み部を引きぬいてチェックしてみると差し込み部の金具が変形して上手く接触していなかった。交換がベストだが修正して差し込んでみると完全に元の調子に戻った。こんなトラブルもメカ音痴であれば、すぐにエンジンオイルに疑いの目を向けてしまうのだ。

3:ディラーの囲い込みが強まった。
新車購入時にメンテナンスパックに入ることでエンジンオイルを含めた定期交換が安くできることと、一般的には「純正オイル=保障=安心」ということで入る方が増えてきている。昔の車好きなら1000キロ〜3000キロの慣らし運転を一刻も早く終了させ、気に入った市販エンジンオイルに交換したものだ。
メカニズムに弱いから純正オイルの0W-16超低粘度オイルや0W-20低粘度オイルを使用して「エンジンの音がとても煩い」「壊れそうな音がする」と愚痴を述べる。「コスト低減で防音材が少ない」など、自分なりの判断で防音材・静音材を敷き詰めたりする。

X1の良さを理解している愛用者は「X1を入れないと怖い」と注文してくれるが、メカニカルノイズ低減に大きく作用する要素はあくまで粘度が大きな割合を占める。そこで純正オイルでも良いから5W-30粘度を指定して交換後、X1を添加するだけで確実に静かで滑らかになる。但し、弊社オイルの持続性だけは届かないが・・

自動車専門誌を読んでも、自動車評論家の記事を読んでも低粘度オイルに関する真実の話は出てこない。私も含めて、カタログに記載されたJC08モード燃費数値を見て、他社の数値を比較することは普通である。一般の人も同じ傾向で読み取っていることだろう。少し車に詳しくなってくるとJC08燃費モードの8掛けか9掛けが実燃費と解ってくる。

JC08モードの燃費が優れている車が売れる時代なので、0W-16などという超低粘度オイルが採用される車種も増えてきた。当然ながらJC08モード試験を受ける際に使用されるが、肝心なのは「新品オイルでのテスト」で行われた測定結果の数値となる。どこにも劣化具合=その時のJC08モード燃費など公表されたものは見たことが無い。

以前にも書いたが、新品同士の比較テストを行えば確かに抵抗の少ない超低粘度オイルの方が高燃費をマークする確率は高まる。一番の問題点は、実際の走行において「通常は1年間使い続ける」点を考慮する人は皆無に近いことである。繰り返し書いてきたように、どんなに優れた添加剤を添加しようが、粘度の代わりをする要素は無い。粘度とは文字通り「ねばっこさ」であるがイコール「油膜の厚さ」でもあるのだ。

この粘度は、やっかいなことに摩擦熱や燃焼温度の影響を受けると急激に低下することは多くの人が知っている。専門的には分子間の引力が温度上昇に伴い小さくなるために起きる現象である。弊社オイルは、この分子間の引力を強力に持続するように特殊処理を施しているため高い持続力を誇っている。

話を元に戻すと、新品オイル交換から3000km走行後、5000km走行後、8000km走行後の燃費データーの比較数値(オイル性能曲線図=オイルのタレ具合)が本当の意味の燃費と言えるのだが、そんなデーターは見たことがない。そこで一般的には実車での実燃費で判断することになる。estremo製品愛用者の方であれば「持続性耐久性がestremoオイルが群を抜いて優れていて他に見当たらない」点だと絶賛してくれるし愛用を続けてくれる大きな要因ともなっている。一度も使用したことが無い方は、この持続性が解らない。

メカニズムや自動車に詳しくない方はオイルが寿命を迎えエンジンからガラガラ異音が出ていても平気で使用を続けている。そのダメージは即座にトラブルにならなくても確実に摩耗劣化の度合いを早め、どこかで大きく調子を落としたり重大なトラブルを招く。

メカに少し詳しい人は「安いオイルをこまめに交換するのがベストだ」という持論を展開する。確かに、これはある意味で正しい選択と言える。その理由はオイル交換によってエンジンオイルに取り込まれた汚れスラッジなどが外部に排出されるからである。ただ、上には上の世界があり高性能オイルで劣化を最小限に抑制し、走行距離が増大するほど調子が上がってくる製品もある。その存在や使用経験がない場合、こまめな交換はベストな方法かもしれない。

「どんな製品も長所と背中合わせに短所がある」という見解を幾度となく話してきた。弊社エンジンオイルで見て行くと・・
最大の長所は=メカノイズの低減、加速の滑らかさ、持続性の高さと言える。
短所は=エンジンブレーキの効きが弱い。これは考え方だが、オイル交換を引き延ばす。

超高価なオイルだから「少しでも長く使用したい」と考えるのは自然なことだ。但し、話をしていると、交換時期前の段階で「15000kmで交換」とか決めつけてしまう方を見受ける。あくまで「結果として○○○km持った」が正解となる。特にターボ車、ちょい乗りが多い方、直噴エンジン、一度でもサーキット走行または、それに準じる走行を行う方は、走行距離や使用期間ではなく「タレ」を感じたら交換するのが正しい。

繰り返しになるが1000km走行時点の劣化、5000km時点の劣化、10000km時点の劣化、15000km時点の劣化は同率に論じられない。一般の方は、この距離数を同一視する。5000km時点と10000km時点を比較した場合、数字上は2倍だが、汚れ劣化具合は4倍と思って欲しい。同じように10000km時点と15000km時点を比較したらアバウト8〜10倍汚れ劣化は進行していると思ってほしい。特にMVS施工車はオイル劣化してもタレ具合が把握しずらくなるので注意が必要だ。

汚れと言葉で表しているが、ガソリンによる希釈の影響が大きく、次にスラッジを形成する要因となるブローバイガスによる汚れ、空気中の湿度による影響、更に繰り返し掛る冷却〜温度上昇〜冷却と繰り返されることでスラッジが形成される。この頻度はターボ車、直噴エンジン、チョイ乗りなどの構造や使用条件によって大きく左右されてくる。エンジンは精密機械なので、切粉の発生はそれほど出ません。切粉が出るようなら、すぐに摩耗して壊れてしまいます。

結論を書けば「極バージョン」で15000km引っ張るよりも「FSバージョン」で10000kmで交換した方がエンジンに優しい。更に言えば「X1バージョン」で7000kmで交換した方が見えないエンジン内部に蓄積するスラッジは少なくなる。どんなことでも度を越しては害が出てくるというお話でした。最後に忘れてならない点は「調子がいいからオイルレベルを見ていなかった」はダメです。どんな高性能オイルでも入っているからこそ、その役割や性能でエンジンを守ってくれている訳だから。

話は変わるが、何で効くのか化学的な説明が理解できない物を装着するだけで、操縦性、乗り心地、トルク、馬力、ピックアップ、加速、安定性など別物に変化すると言われても、オレオレ詐欺が蔓延する現代社会に於いて距離を置く方や躊躇する方が多く存在しても何等不思議ではない。」

歴史を紐解けば、どんな世界においても「革新派」と「保守派」が存在する。どちらが良いと決めつけることはナンセンスで、どちらも一長一短が存在する。動物である人間は1人1人性格が異なるが猫でも犬でも鳥でも子細に観察していると一匹一匹、大きく性格が異なる。

カルガモの親子が道路を横断するときに、親鳥のすぐ後ろに付いて歩く子と最後尾を歩く子では性格が違う。私の性格は、親鳥よりも先に歩いてしまう子かもしれない(笑)

このような「にわかには信じられない製品」が弊社には数多く存在する。これらの製品を使用する上で、幾つかの注意点が存在する。

○初めて使用する方が販売店やネット通販を通して購入した場合、誤った使い方をする場合が多い。一般常識と少し懸け離れた性能を保有する製品は、使い方のポイントが重要となってくる。例としては、マジカルストップを購入して一度に全部出してしまう方が年間に1人くらい存在する。
○解らなければ当社に質問したりネット情報を収集して基礎知識を蓄えてから注文を頂ければ良いのだが、独断と偏見で使用方法を決めつけてしまう。例としてはドラッグワンを購入して1年に1度くらいしか使用しなくて「効果がよく解らない」という方が存在する。
○エンジンオイルやギヤオイルなども交換直後に「凄い、!エンジン音が変わった」とビックリする人が居る反面、「何も差が解らない」という方も存在する。それでも多くの方から「交換直後は解らなかったが距離を走れば走るほど滑らかに変化してゆくのは他の製品と全然違う」と解ってくださる。ひどい場合は、交換直後に「何も変わらない」と問い合わせが入る。理解の深い方は「一度、ガンガン走って熱を加えてやれば短時間で別物に変わるのに」とポイントを理解している。
○どんなに優れた製品でも「予算が無いから2000円でどうだろう」と言われても答えに困る。MVSでも幾つか施工していて追加でパワーシートをチョコンと貼ったら劇的に変わったという事例は多い。これは前に装着した性能に上乗せされたから大きな効果が得られた訳である。

今回はここまで、今年も上記解説を自分のものとして愛車のメンテナンスに活かして欲しいと願っている。







2016/01/01
新年明けましておめでとうございます。2016年が皆様やご家族、愛車にとって幸多い年になるよう願っております。



ご注文の際に「御身体気を付けてください」と多くの方から、お気遣いくの言葉を掛けて頂きまして、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

自然環境、天候、世界情勢と、取り巻く状況は激動の時代を迎えています。こんな状況だからこそ、何もかも忘却の彼方に置き去りにしてエンジンの鼓動に耳を研ぎ澄まし、コーナーを駆け抜ける一瞬の時に、生きている幸せを噛みしめたいと願う・・・

今年は、どんな新製品を開発できるか私自身にとっても興味は尽きない。ただ、言えることは、現在開発してきたエンジンオイル、ギヤオイル、MVS、その他を含め理想的な商品ラインナップがが完成したと言える。

予算の関係で、ずっとFSバージョンだけを使い続けたアタックファンの方が、先のグレードアップキャンペーンで初めて「匠バージョン」を体験し、再注文の際に次のような嬉しい感想を送ってくれました。

「Z40匠をレガシィで使っています。FSからの変更ですがさらにスムーズで速いです。やっぱりいいですねえ」

「前回、グレードUPで購入のZ35匠、凄いです。反則!?ですよ社長! 私、井の中の蛙でした・・・」


オーディオは最終的に写真にあるようにBOSE soundlink miniII Bluetoothワイヤレスマイク+iphone ipad ipodのシステムになりました。Boseの宣伝マンではありませんが、本当に小さなスピーカーから信じられないような低音と良い音質が出て、二つを持ち運ぶことで自動車の中、台所、バスルーム、トイレなど、どこでもオーディオルームとして音楽を聴くことが可能となりました。

一度、充電すると約10時間は聴くことが可能なのでドライブなどの際は重宝しています。自動車を買い替えてもオーディオは不要となります。純正のオーディオも最近はUSB端子付き、Biuetoothが一般的なので、いつでも手軽に聴く環境が整っています。私の中ではすでにCDは時代遅れになっています。勿論、手持ちのCDもiTunesに取り込み、有料デジタル音楽ソフトもダウンロードして一緒に聴いています。

音楽に精通している方からの情報としてはLPレコード盤の上に載せる「スタビライザー=カーボン製」にMVSパワーシートに付属しているアルミテープを貼った所「定位がしっかりして格段に変わった。オーディオ関係で同じようなシールが販売されているがMVSの方が値段も安く効果は全然違う」という情報が届きました。

私もデジタル化で気がついたのですが、レコード針がレコード盤に掘られた溝のデーターを拾う際に、かなり大きな音が発生(音楽として聴き取れます)しているのです。溝はギザギサとなっているため、かなりの振動がレコード盤及び針に発生していることが解りました。スタビライザーはレコード盤の発生を「抑制する重し」として載せる訳ですが、MVS作用は自動車のボデイも含め材質の剛性を高める効果が確認できていますので、レコード盤の振動にも有効に作用することが突き止められました。

皆様からの励ましを糧にし、今年もアクセル全開で突き進みますのでご支援ご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。

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